2010-11-29

機内の暖房。



 今日の写真は大阪滞在中に滞在したグランヴィア大阪のホテルルームの鍵です。 「えっ、いまどきカードロックじゃないの?!」と拍子抜けしました(笑)。 鍵は古いですが、部屋は清潔だし、景色は良いしで快適でした。 とはいえ、時差ぼけで実際に寝たのは3時間ほどだったと思いますが(笑)。 ちなみに鍵の下にあるのは僕の財布です。 16歳から今まで使っています。 ちょうど僕の人生の半分をこの財布と過ごしたことになります。 高校の遠足でいった金沢の街で購入した、特に変哲のない、ノンブランドの革財布です。 今回の帰国の際に無印良品で革財布を購入したので今はそれを使っていますが、なんだかしっくりこないところがあるので、結局こいつにもどることになりそうです。

 ビクトリアに降った雪もようやく融けてきました。 訓練はいつもどおりにもどりつつあります。 とはいえ、上空では雪に遭遇することも多々あります。 ただ、地上までは届かずに融けてしまいます。 せっかくスノータイヤを履いたので、ちょっと雪が降ってほしい気もします(笑)。

 今日は日曜日。 朝8時からフライトでした。 今日は本当は4本のはずが、生徒さんの一人にレッスンをすっぽかされたので、結局3本飛びました。 上空は氷点下以下の気温です。 機内はエンジンスタート直後は寒いですが、フライト中は問題ありません。 セスナ172/152の機内はエンジンマフラーの周りにかませている「シュラウド」という筒の中を通って温められた空気を利用して温度調節しています。 とてもシンプルな仕組みで、ちゃんと動いてくれるので良いのですが、なにせ排気ガスが通るパイプの周りを囲んだデザインになっているため、万が一排気ガスが漏れたりしてそれがシュラウド内に入ってしまうと一酸化炭素中毒になります。 一酸化炭素は無色・無臭なので危険です。 機内には一酸化炭素に反応するディテクターが装着されていて、一酸化炭素がキャビン内に存在すると色が変わる仕組みになっています。 この季節はこのディテクターに目をやる回数が多くなります。


(つづく)

2010-11-26

4年ぶりの音。



 今日の写真は今朝のフライングクラブのランプです。 昨晩、また雪が少しだけ降りました。 今日は一日雲が低く、雪がぱらつく状態で、VFRフライトは無理な一日となりました。 朝9時過ぎから久しぶり(笑)のスタッフミーティングがありました。 約2時間にわたって訓練内容に関すること、生徒のソロフライトを監督するときの注意、今後フライングクラブのフリートに加えられることが検討されている機体の話し、などなどが話し合われました。 結局、今日はこのミーティングだけとなりました。

 お昼過ぎには帰路に着くことができたので、帰り道に電気屋さんへ行きました。 日本の電気屋に比べれば、ま〜、お粗末なこと(笑)。 それは仕方ないとして、スピーカーケーブルとバナナプラグを購入してきました。

 今回日本に帰国したとき、日本で働いていたときの初任給で購入した思い入れのあるスピーカーをカナダに持ってくることにしました。 段ボール箱に梱包された状態で約17kg。 小さいスピーカーですが重いです。 今までは実家で眠っていましたが、久しぶりに良い音が聞きたくなりまして。 中国製超小型アンプとiPod接続用のケーブルを通販で購入し、合わせてカナダにもって帰ってきました。 今日はそいつをようやく繋ぎ、音を出すことが出来ました。 やっぱりいいスピーカーは違います。 友達のピアニストの演奏するショパンを聞いたり、ジャズを聞いたりしています。 

 明日から休みです。 明日は洗車をする予定です。 車の師匠から指導を受けてきます!


(つづく)

2010-11-25

日本からカナダに戻ってきました。



 一昨日、日本での1週間の滞在を終え、ビクトリアに戻ってきました。 久しぶりの日本はなんだか不思議な感じがしました。 今までの一時帰国とはまたいろんなものの感じ方が違いました。 なんでだろう〜?ってずっと滞在中に考えていたんですが、今になっても理由が見つかりません。 年を取ったせいか、カナダにいるのが長くなってきたせいか、それとも日本政治に対する不信感か(笑)? なんなんでしょう。

 今回はユナイテッド航空に初めて乗りましたが、まあまあでした。 結局のところ、北米の他のエアラインと大して違いはありませんでした。 でも、Economy Plusという、レッグルームがちょっと広いクラスに無料で変更してくれたので助かりました。 たった10cmだか15cmだか広いだけでだいぶ体力の消耗に差が出るんですね。 帰りは追加料金が掛かりました($80)が、それでもEconomy Plusを選びました。 まんまとマーケティングの手法にはまったような形になりましたが・・・。

 前回は成田経由で帰国したので、今回は関空経由で帰国しました。 おかげで行きの飛行時間が長かったです(13時間弱)。 日本からこちらに戻ってくるときはサンフランシスコで8時間暇つぶしをしました。 おかげでビクトリアのアパートに着いたときにはもう日付が変わっていました。 関空経由も成田経由も一長一短あるという感じです。 どうやって帰国しようとも、旅はしんどいです(苦笑)。

 大阪で一泊して、大学時代の友達に会いました。 朝1時半まで北新地周辺で飲んだのは生まれて初めてのように思います(笑)。 おかげで時差ぼけにならなくて済みました。 大阪では他には買い物をしただけで、それから残りの滞在を実家で過ごしました。

 やっぱり実家は落ち着きます。 特に何があるわけでもないですが、昔見た景色(例えば今日の写真)を見たり、子供の頃に釣りをした場所を訪れて、「懐かしいな〜」というのが好きだったりします。 おっさんくさいですけどね。 兄の子供(姪っ子?)と遊ぶのも楽しかったです。 最初は人見知りされましたが、最後には慣れてくれたみたいでした。 叔父や叔母と食事をしたのも久しぶりで楽しかったです。 なんでもないようなことが幸せだったと思う〜というとThe虎舞竜を思い出しますが、結局そういうことだったと思います(笑)。

 10日弱ぶりに戻ってきたビクトリア。 寒い。 空港に降り立つと気温はマイナス4度。 路面は凍結、道端には雪です。 おかげで車の運転が怖かったですが、今日になってスノータイヤを履きました(こっちでは「スタッドレス」ってはあんまり言わないみたいです)。 帰国にかかった費用のすぐ後に新しいタイヤの費用はかなりの大打撃です。

 今日は初出勤で3フライト飛びました。 今夜はこれからグランドスクールです。 まだ時差ぼけから完全に抜け切れていないような感じで頭がちょっとふらふらしますが、無理をしてでもこちらのタイムゾーンに合わせておかないと後々まで体調が悪くなりそうで・・・。 完全にまたこちらのリズムになれてから、帰国前に終わらせることができなかった訓練を再開しようと思います。 ただ、今の天気ではこれからの訓練がどう進むかはまったくわかりませんが。

 日本にいる間に話しをできた方、ありがとうございました。 出来なかった方、また来年帰国するときに相手をしてやってください。


(つづく)

2010-11-12

残念ながら。



 今日はIFRのフライトテストの予定でしたが、天気の影響で延期になりました。 試験官はフライングクラブの教官で、彼はとあるヘリコプター会社所有のチャレンジャージェットのパイロットでもあります。 そんな彼、今日、LAからチャレンジャージェットに乗って戻ってきました。 4000フィートを下降している最中に結構な着氷があったそうです。 それもそのはず、今日はfreezing levelも低く、アイシングの予報がありました。 ということで、残念ながら日本帰国前にMulti-IFRを終わらせるのは不可能となりました。 残念ですが、こればっかりは誰の責任でもありません。 日本から戻ったらもう1フライトして、それからテストに望むつもりです。 

 今日の写真はうちの暖炉です。 ガス暖炉なのがちょっと寂しいですが、冬場はこいつに活躍してもらいます。 北米の家らしいですよね、暖炉って。

 ということで、日曜日に日本に帰ります。 1週間ほどの短い滞在になりますが、久しぶりの日本を満喫しようと思います!


(つづく)

2010-11-09

アイシング。



 とあるフライトスクールのIFRマニュアルに、「もっとも良いアイス(氷)は、フライト後の飲み物に入れるアイスだ」なんて、ちょっと寒〜い冗談が書いてありますが、あながち間違いではないのです。 

 今朝、IFRの訓練でアボツフォード空港に行きました。 5000フィートでの気温はマイナス6度。 行きは問題なかったのですが、帰り道に6000フィートで飛行中に氷が発生。 ウィンドシールドやエンジンナセルに氷がうっすらと付着しはじめました。 低い高度をリクエストして気温が高いところに避難するのがテキスト通りの対策ですが、幸い、高度を変えるまでもなく氷は溶けました。 気温が低い日に雲の中をフライトするとこういう事がよくあるようです。

 フライトではテスト当日に飛ぶルートを、その日にやるはずのことをそのままやりました。 いくつか改善の余地はありましたが、それでもそこそこ満足の行くフライトだったと思います。 テストは今週中のいつか。 日本帰国前までに合格できることを祈っています。

 昨日でDaylight Saving Time(サマータイム)が終わり、1時間時間が早まりました。 今までの日の入りは午後6時頃だったのですが、今では午後5時頃です。 これからますます日の入りは早くなり、いずれは午後4時過ぎに暗くなる冬がやってきます。 気温が下がるにつれて空気が澄んできますね。 夕暮れが綺麗に見えるこの時期が結構好きだったりします。


(つづく)

2010-11-07

フライトテストっつ〜もんは。

 今までに「フライトテストが大好き!」というパイロットに出会ったことはありません。 どんなに自信がある人でも、やっぱりテストという形式で試験官にパフォーマンスをチェックされるというのは心地良いものではないのです。 なにを隠そう、そういう僕自身もその一人です。 今まで受けてきたテストを振り返ると、テスト前日は緊張してなかなか寝付けないということもありました。 今は自分の計器飛行資格のフライトテストを控えています。 いや〜、緊張しますね〜(笑)。 この緊張にはなかなか慣れません。 きっと一生慣れないと思います。 でも、パイロットという仕事は常に資格を保持するために何らかのテストが一生つきまとう仕事です。 こういうストレスに耐えるためにエアラインパイロット達は高いお給料を貰っているんでしょうか・・・(苦笑)。

 今日は本当はフライトテストの予定でしたが、天気と、あとは僕自身の準備具合の理由でキャンセルとなりました。 昨日も飛ぶ予定だったのに飛べず。 この勢いでいくと、14日に日本に帰国するまでに試験を終わらせるのは難しいかもしれません。 まあ、この時期はアイシングの問題やらでなかなかIFR訓練はスムーズに進まないのは分かっているので焦ることはないと思うのですが、「テストが控えている」と頭で知っているので結構なストレスがたまります。

 はやくテストを終えたいというのが正直なところですが、やっぱりちゃんとした結果を出したいので焦らないでおこうと思います。 プロセス&結果が大事です。

 いよいよ秋・冬の到来です。 霧雨で視界が悪く、雲も低い日が多くなりました。 これからますます飛べない日が増えそう・・・。 飛べない=お給料に響くっという現実的な問題に直面します(苦笑)。


(つづく)

2010-11-04

理想的な訓練。



 訓練の進め方で僕が強くお勧めするのは、長いブランクが空かないようになるべく次から次へと訓練を進めていくことです。 飛行技術のように身体で覚えていく要素が強いものであればどんな習い事でも同じことが言えると思います。 ブランクがあればあるほど次回の訓練時に忘れていることが多くなります。 飛行訓練のように訓練費用が安価ではない習い事であれば尚更だと思います。

 ま〜、なんでこんなことを書くかといいますと、僕自身の訓練がブランクが空きまくりだからです(笑)。 計器飛行訓練を始めたのはいつだったでしょうか・・・。 正直覚えていません。 恐らく半年近く前だったように思います。 多発限定解除の資格を取ったのがもう2ヶ月ほど前になるでしょうか。 それから計器飛行を始めましたが、長い時には1ヶ月に1回しか飛んでいませんでした。 これでは理想的な、効率よい訓練は見込めません(苦笑)。 今日は久しぶりのフライトでしたが、内容は満足できるものではありませんでした。 前は出来ていたことができなくなっていたりして、ちょっと意気消沈気味です。 今回はまた違う教官と飛ぶことになって、教え方の違いなどもあったりして戸惑いますが、それでも経験豊富な軍上がりの教官なので楽しく飛ぶことができました。 明日の朝、また彼と飛びます。 多発限定解除のときにはたった5回のフライトでテストに送り出されてかなり自信がなく、なんとか合格だったような感じになりました(お恥ずかしながら)。 今回はたとえテストの日程がずれ込もうとも、自分が納得して自信がある程度ついたところで試験を受けたいと思っています。

 今日の写真はサイクリングの途中の1枚です。 もう秋真っ盛りです。 道路の木々の葉っぱもほとんど落ちたようで、市の清掃車が落ち葉を回収する姿を頻繁に見るようになりました。


(つづく)

2010-11-02

モンスター。

 今日は午前中にIFRフライトに出かけるはずでしたが、天気が醜いことになっていたのでフライトはキャンセルとなりました。 飛べない天気ではなかったですが、さすがに上空の風が40ノット近くなると訓練に集中するのが難しくなります。 予定では次のフライトが、フライトテスト前の最後のフライトになるので、出来れば良い天気の下で気持ち良いフライトが出来ればいいなと思っています。 冬が近づくにつれてFreezing level(上空で気温が0度になる高度)もどんどん下がってきます。 僕が訓練で使っているSeminoleという飛行機ではknown icing conditionでのフライトは認められていないため、上空でicingの問題があると分かっているときにはフライトできません。 冬の訓練はVFRであろうが、IFRであろうが、気象条件とのバトルになることが多いです。

 結局フライトはなかったので、午前中はIFRフライトテスト対策の勉強をしました。 その合間に、先日BMWを譲ってもらったAさんの新車に乗せてもらうことができました。 いや〜、すごい。 「怪物」と呼ぶのがもっともふさわしい車だと思いました。 加速時にはシートの背もたれに押し込まれ、自分の身体が宙に浮きました(笑)。 今までにも速い車に乗せてもらったことがありますが、今回のは次元が違います。 ギアチェンジのときやら、シフトダウンしたときの音はまさにレーシングカー。 こんな車が公道を走っていいなんて・・・。 

 今週はあまり忙しくないので、自分のフライトテストに向けた勉強に時間を費やしたいと思います。 


(つづく)